この記事では、生後2ヶ月の縦抱きは悪影響なのかまとめます。
首すわり前の赤ちゃんを縦抱きにすると、背骨が曲がる・呼吸が苦しいなど悪影響があるのでは…と気になりますよね。
生後2ヶ月の縦抱きの危険と、安全のポイントを見ていきましょう!
生後2ヶ月までの縦抱きはよくない?
生後2ヶ月の縦抱きはよくないのでしょうか?
3つの観点から解説します。
①:正しい縦抱きができていない場合

新生児~生後2ヶ月の赤ちゃんは、自分で首を支えることができないので、間違った縦抱きはよくないです。
縦抱きにするときに、大人が頭と首を支えないと悪影響が出る危険があります。
赤ちゃんの首がいきなり後ろにガクンとなるとびっくりしますが、多少では脳や首に悪影響は出ません。
気をつけて抱っこをすれば問題ないものの、日常的に首を支えない縦抱きをするのは危険です。
特に一人目の子は上手く抱っこができているか不安になりがちです。
入院中や助産師訪問、1ヶ月検診で赤ちゃんに負担がないように縦抱きができているか、見てもらうのもおすすめです。
②:正しい縦抱きができている場合

正しく抱っこができている場合、生後2ヶ月の赤ちゃんを縦抱きにしても悪影響はありません。
赤ちゃんを抱き慣れている助産師さんであれば、片手(片腕)で縦抱きにできるぐらいです。
新米ママは赤ちゃんを慎重に抱く人が多いので、赤ちゃんの頭と首を意識していると危険は少ないでしょう。
逆に、赤ちゃんをしっかり支えなきゃ!と手首に力が入ると、ママの手に悪影響が出ることの方が多いです。
産後3ヶ月以内に腱鞘炎になる人は多いので、力が入りすぎてママ自身に負担がかかっていないかも気にしてくださいね。
腱鞘炎になっても授乳や抱っこをする必要があるので、慢性化しやすい傾向にあります。
腱鞘炎の予防とケアに

③:縦抱きが雑になってきている場合

「生後2ヶ月の縦抱きがよくない」と新生児以上に言われるのは、縦抱きが雑になるとよくないからです。
新生児は細心の注意を払って縦抱きにするママが多数ですが、生後2ヶ月になると少し首や体がしっかりしてくるので、首を支えずに抱いてしまう人がいます。
赤ちゃんは少しずつ首に筋肉がついてきて、生後2ヶ月に周りをキョロキョロできる子もいます。
ただ、首すわりが完全に完了する前の縦抱きは、頭や首のサポートは欠かせません。
首すわりは次の3ステップです。
- うつぶせ寝
- 引き起こし
- 縦抱き
まずは、うつぶせ寝にして赤ちゃんが自分で首を持ち上げあれるかチェックしましょう。
早い子であれば生後2ヶ月の後半、ゆっくりの子は生後4ヶ月ごろにできます。
うつぶせ寝で首を持ち上げられても、まだ首すわりは完了ではありません。
自己判断で「首がすわったかな?」と、生後2ヶ月の赤ちゃんを支えなしに縦抱きにするのはよくないです。
首すわりで引き起こしがついてこないときは縦抱きで首を支えてあげる必要があります。
首すわりは3ヶ月検診でチェックしてもらえるので、このときまではしっかり首と頭を支えて縦抱きにしてあげるといいですね。

生後2ヶ月で縦抱きを活用したい場面
生後2ヶ月の赤ちゃんは横抱きが基本ですが、縦抱きを活用したい場面もあります。
それぞれを見ていきましょう。
①:授乳後のげっぷ

授乳後のげっぷは、縦抱きの状態で背中をさするのが一般的です。
普段は横抱きで抱いているママは、「げっぷのときに縦抱きにすると首に悪いのでは?」と不安にあることもあるでしょう。
授乳後に縦抱きにするとお腹の余分な空気が出るので、積極的にやったほうがよいです。
げっぷのときは、赤ちゃんの胸を大人の肩に乗せてあげると安定しやすいですよ。
背中をさすってもげっぷが出ないときも、10分ぐらいは縦抱きにしてあげましょう。
②:赤ちゃんが縦抱きが好き

赤ちゃんによっては、横抱きよりも縦抱きが好きな子もいます。
- Cカーブ:お腹の中にいたときの態勢で安心
- コアラ抱き:ママとの密着度が増えて安心
頭の位置を高くするCカーブは、赤ちゃんがお腹にいたときに近い体勢です。
横抱きでユラユラするよりも、頭を持ち上げた方が安心して眠れる子もいます。
首すわり前は首と頭をしっかり支えてあげましょう。
また、授乳後のげっぷと同じように、大人の肩に乗せるコアラ抱きが好きな赤ちゃんもいます。
ママやパパの体温を感じられるので、眠りにつきやすいです。
赤ちゃんによって好きな抱かれ方に個人差があるため、横抱きで泣き止まなければ縦抱きを試してみましょう。
③:抱っこ紐を使う
新生児から縦抱きで使える抱っこ紐もあります。
抱っこ紐で人気のエルゴベビーは、次の条件を満たせば首すわり前でも使えます。
- 新生児~
- 3.2kg~
- 2時間以下を目安
出生時の平均体重は3,000g弱なので、赤ちゃんの体重によっては新生児期は使えない場合もありますが、3,200gを超えるとエルゴベビーの縦抱きができます。
首すわり前の赤ちゃんは埋もれて窒息のリスクが高いので、こまめに状態を確認してあげましょう。
エルゴベビーの取扱説明書には、使用時間は2時間以下と書かれているので、頭と首を正しく支えてあげれば、これぐらいの時間は縦抱きにしても問題ないと言えるでしょう。
赤ちゃんは縦抱きは背骨が曲がる?

赤ちゃんの縦抱きで、背骨が曲がる可能性は低いです。
抱っこ紐の使用時間にも2時間以下とあったように、これぐらいの時間であれば背骨や首に悪影響はないと言えます。
1日の大半が縦抱きの状態では心配ですが、次に当てはまるぐらいで背骨が曲がることはないでしょう。
- 授乳後のげっぷ
- 泣いている赤ちゃんをあやす
- 抱っこ紐の適切な使用
これらは育児書や商品説明にも首すわり前の生後2ヶ月でもOKとされています。
背骨が曲がる病気を「脊柱側弯症」といい、その中でも遺伝子に関する「特発性側弯症」が80%を占めます。(参考:日本整形外科学会)
原因の遺伝子ははっきりしていないものの、家族内発生が多く遺伝の関与が考えられられています。
神経が障害されて背骨が曲がる「神経原性側弯症」は、少ないことが分かります。
「赤ちゃんを縦抱きにしたら背骨が曲がる!」と神経質になりすぎる必要はないでしょう。
生後2ヶ月の縦抱きはよくないのかまとめ
生後2ヶ月の縦抱きはよくないのかまとめました。
- 頭と首を支えない縦抱きは悪影響
- 正しい縦抱きをすればOK
- 首すわり前のげっぷ・寝かしつけにも縦抱きは使える
首すわり前の抱っこは気を使うことが多いですが、ママが腱鞘炎にならないように気をつけてくださいね。
腱鞘炎の予防とケアに
